【近ごろ都に流行るもの】毛穴対策 美肌追求過熱の一途
2006/05/16, 産経新聞 東京朝刊, 26ページ

 ■レーザー、化粧品…我慢も必要!?
 ひと昔前なら顔の“余白部分”として、気に留められなかった「毛穴」が深刻な悩みに浮上中だ。美容皮膚科では最新機器を導入した「毛穴治療」が人気を集める。毛穴対策化粧品も、今やコンビニで男性までが手にする普及ぶり。「毛穴を縮めたい」がみんなの願望となりつつある。だけど、発汗で体温調整するなど大事な働きを受け持つ毛穴。そんなに毛嫌いしなくても…。(重松明子)
 暗緑色の色素を塗られた顔が、われながら不気味だ。その顔面にレーザー照射。ビリビリ! 痛い! 「もう少し頑張れますか?」と医師。「ふうー、どうしよう」と私。効果は照射時間に比例するようだが、できれば早く終わってほしい…。
 「顔を一皮むいて新しい肌に再生」。そんな猟奇的?とも思える最新毛穴治療を体験してみた。
 東京・恵比寿のシロノクリニックでは昨年四月に「フラクセルレーザー」を導入し、延べ七百人を治療。こんな痛みにもかかわらず「毎日フル稼働の人気メニュー」という。
 一センチ四方の皮膚に微細なレーザーを数百発単位で照射。腫れや赤みがしばらく残るが、熱ダメージを受けた表皮の周囲でコラーゲン生産が活発化。数日後には薄皮がはがれ、毛穴の凹凸が目立たなくなるという治療法だ。
 治療費は鼻周り二万千円、両ほおと鼻で十万五千円。完璧(かんぺき)を求めて五、六回繰り返す人も多いというから、美への執念恐るべし。「加齢によるタルミで毛穴が涙形に開いて目立つようになる三十、四十代女性が中心。あらゆる美容法をさんざんやりつくしてきた方がやってくる」と同医院の山城すずな医師。
 この機械は一台千六百万円もする米国の治療機器。「日本で発売して約一年、二十八施設が三十台購入しました。高額だが一、二カ月でモトをとった施設もあるほど評価、人気が高く、東京集中から地方にも広がりそう」と輸入元。

 東京・表参道に三月にオープンした「ビューティモール エキサイト」のクリニック・エステティックでも利用者の44%が毛穴ケアを受ける。「美容は気持ちよさが大切。痛みをともなう治療は行いません」と、プロデューサーの山口真未子さんは強調する。
 ここでは、ダイヤモンド粒子で毛穴を磨きながら高濃度ビタミンCを導入する「シルクピーリング」(一万二千六百円)や石膏(せっこう)パック(オプション三千七百六十円)などを用意。ショップでは約六十の毛穴対策商品が並ぶ。山口さんは「黒ずみを取ったり引き締めたりと、化粧品レベルでも毛穴は効果が実感しやすい。それが美容熱を盛り上げているのでは」と推測する。
 昨年、「毛穴O肌」と表示される化粧品が登場した。「毛穴ゼロ肌」と読めるが、「薬事法に抵触するためアルファベットのオーを当てた」という苦肉のネーミングのシリーズ「ラボラボ 毛穴O肌対策コスメ」だ。
 現在、関東、東海地方のコンビニ約七千店舗で発売されている。「敷居の低さで、毛穴の開きやすい男性の購入も目立つ」と展開するドクターシーラボ。
 毛穴対策コスメは外資系のヘレナルビンスタインの美容液「ポアジーニアス セラム」(三十ミリリットル、八千四百円)が人気の火付け役。一部百貨店のみの扱いながら、発売二年足らずで九万七千個のヒット商品に成長した。国産各社も昨年四月に花王、今春はカネボウ、コーセーが参入する力の入れようだ。
 今月、「綺麗(きれい)のおすそわけ」(アシェット婦人画報社)を発行するなど美容評論も活発な前出の山口さんは「デジタル技術の向上で人形のような肌の写真が出回り『毛穴を消したい』との願望も聞かれるようになりました。半面、発汗で毒素を排出するデトックスブームの影響で、毛穴本来の機能を意識する人も増えてきた。今後は人工的な毛穴のない肌よりも、お手入れした毛穴をいかに魅せ(見せ)るかという流れになる」と見る。
 それにしても毛穴って、どんなに開いてもせいぜい数ミリの世界。そんな小さなことで悩めるって、実は幸せなことでは!?

二重LP

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